私立大学入試問題(数学) 理系 VS 文系

私立大学の入試問題(数学)の難易度は概ね次の通り。

理系数学(50.0)≒文系数学(62.5)文系数学(65.0)<理系数学(57.5)理系数学(62.5)

※ (数字)は、全統模試のボーダー偏差値

当然だが、数学は理系の入試問題の方が圧倒的に難しい。 日本の繁栄は技術立国を基盤としているのだから、入試問題の難易度が理高文低であることは望ましいが、推薦の増加傾向は(大学も生き残りをかけているので仕方がない面もあるが)精査した方がよい。東大・京大は別だが、推薦は厳しい入試を避け楽して大学に入学する手段となっている。”鉄は熱いうちに打て”とあるように、中高生はどの分野でも、また、大学生は進学した専門分野で、伸びる可能性がとても高いのだから、若い今こそ切磋琢磨するときだ。


文系数学(62.5)

文系の生徒は絶対値に弱い傾向があるが、その点をクリアできていれば、平易な問題である。


文系数学(65.0)

正しく作図できれば最後までの解法が浮かび全て正解できる、典型的な問題である。問題は平易だが計算が少し複雑である。


理系数学(50.0)

問題は平易だが、絶対値の習得や場合分けする力量がないと解けない。この問題は文系数学(62.5)ほぼ同等の難易度であるが、偏差値42.5でも50%は解けないと、理系の一般入試には合格できない。

偏差値 合格最低点

42.5  50%

57.5  80%

※ この問題は42.5と57.5の共通問題なので、57.5の合格者はほぼ全て正解したと推定される。

試験時間 70分

問題数

42.5 約14問

57.5 約20問(57.5向けは約6問の独自問題が課される)


理系数学(57.5)

一見すると簡単そうだが、(3)は少し思考力を要する。問題は平易だが計算が少し複雑である。

(1)は、微分して増減表を作ればよい。

(2)は、1/12公式を知っていれば、短時間で求められる。

(3)は、等積変形に気づき、bの関数を作った上で、bで微分することで求まるが、計算は少し複雑。ここでは、積分は使わない。


理系数学(62.5)

(1),(2)は平易だが(3),(4)は思考力を要する。計算は少し複雑だが問題は標準である。ただし、(3)以降は文系にはである。

(3)は、最小値≦h(t)≦最大値が成り立ち、|最小値|と|最大値|の大きい方がpである。

(4)は、|g(t)|≦p|t|より|an+1|≦p|an|となることに気づけば、後は基本的な手順で等比数列の極限を求めればよい。